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Hisako Noguchi
野口久子
のぐちひさこ
ギタリスト。兵庫県尼崎市出身。
関西学院大学卒業。
1986年からコンサートフラメンコギターの吉川二郎に師事。スペインでホセ・マヌエル・カーノにレッスンを受ける。1998年より吉川二郎の二重奏のパートナーとして活動。2004年、2006年、2008年にサラマンカ、2004年、2005年、2007年にアルメリアでのコンサートに出演。
吉川二郎のCD「星の物語」(2000年)、「スペインの魅惑」(2003年)、「扉をあければ」(2007年)の録音に重奏で参加。むつみ音楽学院(大阪府箕面市)ギター科講師。宝塚市在住。

EL CONCIERTO EN NIGÜELAS (GRANADA)

2010年8月

 今年もスペインで演奏する機会に恵まれ、7/3にグラナダ近郊、シエラネバダ山脈の麓にあるニグエラス(Nigüelas)という町でコンサートをしてきました。「吉川二郎ギター音楽のルーツを辿る旅」と題して、スペインで吉川先生の演奏会と旅行を楽しもうというツアーが2004年から始まり、昨年は新型インフルエンザ騒動で中止に追い込まれましたが、今年で6回目を迎えました。

 ニグエラス(Nigüelas)は雄大な自然に囲まれたレクリン(Valle de Lecrín)という谷に位置し、「谷のバルコニー」と呼ばれています。標高1000メートルを越える山岳リゾートです。日本のガイドブックには載っていない人口1000人ほどの小さな町ですが、文化水準が非常に高く、音楽も盛んなのだそうです。

 今回のコンサートは役所の主催によるもので、会場は町自慢の役所のパティオ(中庭)。屋外ということでお天気が気がかりでしたが、コンサートの当日は朝から雨が降っていたものの、開演時間に合わせた様にうまく止んでくれました。


パティオでのコンサート


コンサート終了、アンコールをいただく

 7/3と言えば、時まさにサッカーのワールドカップ開催期間中。よりによって開演時間がスペインのベスト4入りの試合(対パラグアイ戦)と重なってしまいました。サッカーへの熱狂ぶりは日本とは比べ物にならないスペインのこと、このままでは集客は難しいとのことで、開演時間を遅らせることになりました。

 スペインの勝利で試合は終了。これでお客様にも気分よく聞いていただけるとほっと胸を撫で下ろしました。次第に客席は埋まり、夜10時30分無事開演。

 演奏会はいつもの様に前半は吉川先生のソロ、後半は私も加わりデュオという構成で、いつもと違うのは吉川先生のトークがスペイン語ということ。演奏中迷い込んで来た猫に向って「Ari-gato(猫)」の冗談まで飛び出し、スペインでの演奏会も回を重ね先生のスペイン語版トークも一層滑らかでした。

 プログラム最後の曲が終わりスタンディングオベーションを受け、いつもアンコール曲として弾く二重奏の「アルハンブラの思い出」でしっとりと締めくくりました。終演後のCDコーナーには、「今日弾いた曲はどのCDに入っているの?」と熱心に尋ねる人や、サインを求める人がたくさんいました。また、役所の方もとても喜んで下さり、打ち上げを是非我が家でとご招待を受け楽しい時間を過ごしました。


役所の方のお宅に招待されて

 毎回演奏会の後は、同行して下さっているファンの皆さんと一緒に旅行をすることにしています。今年はモンテ・フリオ、コルドバ、セビージャ、ロンダ、トレモリーノスを巡りマラガから帰国便に乗りました。7月のアンダルシア地方は聞きしに勝る暑さでしたが、コルドバへ向う途中で目にした広大なひまわり畑は実に圧巻でした。この季節に来てよかったと思える瞬間でした。

 スペインの行事はサッカーに左右されるとか。サッカーの試合に翻弄された今年のコンサートでしたが、スペインチームは見事ワールドカップ初優勝を決めてくれました。今年のスペイン旅行の素敵な締めくくりになりました。

 ギターを始めて26年になりますが、吉川先生に入門したのをきっかけにフラメンコギターと出会い、87年に初めて訪れて以来すっかりスペインに魅了されてしまいました。憧れのスペインが今では毎年のように通う身近な国になっているのは嬉しいことです。これからもギターを通じてスペインとの関わりを深めて行ければと思います。

野口久子


見渡す限りのひまわり畑