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Tadashi & Mikiko
(ただし & みきこ)
バルセロナのBARで知り合ったタクシードライバーと文通することになり、スペイン語の勉強を始めました。
今では人・食・文化など多くの感動を与えてくれるスペインに夢中になっています。

“思い込み”スペインサッカー観戦記

2011年02月

 かつて、スペイン人は皆フラメンコを踊り、闘牛に熱狂する、などと勝手に思い込んでいたのだが、今ではそんなことはないと知っている。

「スペインでは1月1日・午前0時ちょうどに、鐘の音に合わせて12粒のブドウを食べて、1年の幸運を祈る」という習慣がある。そのことを聞いて、12月31日セビージャの市役所前の広場には、ブドウを持った大勢の人たちがあふれていた。今か今かと市役所の時計を見ながら、そしてその後ろにある鐘を見ながらその時を待っていた。時計の針が0時を指した時、みんな一瞬息をのんだ・・・が、鐘は鳴らなかった。皆は知った。あのイベントはマドリーだけで行われ、他ではそのテレビ中継を見ながらブドウを食べるということを。(せっかく鐘があるんやし、みんなが集まってるんやから鳴らしたれよ!)しかし、新年を迎えた喜びで町は活気づいていた。

 そのお酒が抜けきらない1月2日。リーガ・エスパニョーラ「セビージャ対オサスナ」は行われた。1時間前に会場のラモン・サンチェス・ピスファン(45.500人収容)に着いた僕たちは、チケットを買うために窓口に並んだ。思ったとおり、怪しげなおっちゃんがやって来た。「チケット買わへんか!あるで!1枚50ユーロや!」。とりあえず「いらん!」と答えておく。すると「2枚で1ユーロまけるで!」と来た。窓口には「1×2」と張り出してあった。おそらく、「1枚の金額で2枚買えます」ということだろうと思い、無視する。さらに「2ユーロまけるで!」と来た。まけ方がせこい。前に並んでいた女性に、「これは本当に安いのか?」と聞くと、首を振る。おっちゃんはあきらめて別の客を探しに行った。チケットは2枚で50ユーロであった。

 スタジアム前のショップでマフラーを買ってスタンドに乗り込んだ。気合十分!チケットには座席番号が書いてあるが、僕たちの座席にはすでに誰かが座っていた。どこでもいいのだろう。セビージャのホームゲーム。8割程が埋まった。オサスナのファンらしき人は全く見られない。僕たちの隣にはセビージャ大好きというオーラを出すおっちゃんが座った。応援歌。みんなが立ち上がり一生懸命歌っている。隣のおっちゃんも。かわいい。キックオフ。スタジアムはどんな熱気に覆われるのだろう・・・!?熱狂的なやじが飛び交い、試合そっちのけで騒ぎまくる者もいるかと思っていたのだが、そんなことは無くみんな真面目に観戦しているのである。驚いたことに「お行儀が良い」のである。もちろんシュートを外せば頭を抱えて立ち上がり、シュートを決めれば抱き合う(この日はセビージャの1点のみ)。いい加減なプレーがあれば「出ていけー」とブーイング。良いプレーにはしっかり拍手が起こる。お行儀良く。びっくり。今シーズン調子の上がらないセビージャが1-0で勝利。この相手で1点しか取れないところが今のセビージャを象徴していると思った。隣の熱狂的なおっちゃんは終了5分前に会場を後にした。結構たくさんの人が終了の笛を待たずして席を立っていた。結果の見えた試合より、気持ちはすでにBARだろう。そして、日本のJリーグと違い、試合後の選手たちのあいさつもなく、試合のみを見せるというのはスペイン流か?

 最後まで会場に残った僕たちは、座席の下に残された大量のPIPAの殻を見て思った。これは思っていたとおり「お行儀が悪い」。

文・写真提供:Tadashi & Mikiko


Aficionado sevillista



Campo del Sevilla



Tadashi en le campo del Sevilla



Mikiko en le campo del Sevilla