Autor del artículo

Alberto K. Fonseca Sakai
アルベルト・K・フォンセカ・サカイ
バルセロナ生まれ。
マドリードの大学卒業後、日本の大学院へ進学。
現在はNHK国際放送アナウンサー、早稲田大学・武蔵大学講師。セルバンテス文化センターでは広報を担当。

東京国際ブックフェア 2011

2011年08月

 アジア最大級の出版業界の展示会「東京国際ブックフェア」が去る7月7日から10日にかけて開催された(会場:江東区有明「東京ビッグサイト」)。第18回を迎えた今年のフェアは、出展会社数(約1,200社)および来場者数(10万人近く)の面において、今までで最も規模の大きいものとなった。

 そして今回の特筆すべき特徴は、なんといっても「テーマ国」としてスペインが参加したことである。スペイン文化省(Ministerio de Cultura)は、スペイン書籍連盟(Federación Española de Gremios de Editores de España)の協賛を得て200㎡のパビリオンを設けた。そこでは幅広い分野のスペイン語(およびスペイン自治州におけるその他の公用語)による最新刊や、2010年スペイン国民文学賞(Premios Nacionales de Literatura)受賞作品を展示する他、セルバンテス賞(Premio Cervantes)受賞作家の創作が集結しており、昨今のスペイン出版業界を見渡すことができた。

 また、パビリオン内に「ヨーロッパ・コミックのヒーローたち」と題した展示会も行われ、ベルギー、スペイン、フランス、イギリス、イタリアの5カ国の漫画の登場人物が紹介された。今の30、40代のスペイン人にとってはかなりの感動もの。

 さらに、今回の目玉となったのは、スペイン書籍連盟ロヘリオ・ブランコ(Rogelio Blanco)会長が率いた招待作家使節団によるセミナーである。そのメンバーは、元文化大臣として知られているカルメン・アルボルク(Carmen Alborch)、映画監督でもあるイサベル・コイシェ(Isabel Coixet)、青少年文学の巨匠アルフレド・ゴメス・セルダ(Alfredo Gómez Cerdá)、あらゆる文学ジャンルを駆使するフリオ・リャマサーレス(Julio Llamazares)、スペイン文学界の新星サンティアーゴ・パハーレス(Santiago Pajares)、そしてテレビパーソナリティとしてもお馴染みにのフェルナンド・サンチェス・ドラゴ(Fernando Sánchez Dragó)という顔ぶれ。

 7月8日(金)にはまず、前夜祭として、セルバンテス文化センター東京にて対話型の共同講演が催された。そして翌9日のブックフェア会場でのセミナーは、日本の大学教授や翻訳家などを交えたトークとして展開された。スペイン人作家の話を生で聞く機会が中々ないだけに、スペイン文学のファンのみならず、一般来場者も大いに楽しめただろう。これを機に、スペイン語圏の文学作品がより広く、深く浸透することを願いたい。

酒井アルベルト
Alberto K. Fonseca Sakai

セルバンテス文化センター東京





写真上:東京国際ブックフェア、スペインスタンドにて
イサベル・コイシェとフェルナンド・サンチェス・ドラゴ