Autor del artículo

María Parra
マリア・パラ
アストゥリアス出身。32歳。
イラストレーションを学んだが、幼い頃より物語に興味をもつ。近年、文学作品の校正にたずさわる知人のすすめで、作品の執筆をはじめる。

Asturiana de 32 años, estudió ilustración pero desde la adolescencia se interesó por la lectura y recientemente, animada por una conocida que trabaja como correctora literaria, comenzó a escribir.
Sus escritos, cuya particularidad se basa en transmitir valores positivos, e intentan alejarse de las estructuras clásicas de la fantasía épica en la que prima más la violencia. Crea historias diferentes basadas en la colaboración entre los personajes y el aprecio por las cosas sencillas pero fundamentales para la felicidad.

大海原・第1章

2012年11月

 私は、ベレングエラ・オルティスと申します。父の名は、フェリペ・オルティスです。カスティーリャ王国の貴族の家に生まれた父は、若いころ、わが母、カタリーナ・パルドと知り合いました。ところが、母は、その時すでに、貴族のゴンサロ・パディリャの妻だったのです。もっとも、母は、両親のすすめに従って結婚したにすぎなかったのですが・・・。おまけに、ゴンサロ・パディリャは、けっしていい夫とはいえず、結婚生活もうまくいってはいませんでした。

 私の両親は、こっそりと、逢瀬を重ねました。もちろん、それがキリスト教の教義に反することとはわかっていました。もし、だれかに見つかったら、罪人と告発され、罰せられることでしょう。

 そこで、両親は、何もかもを捨てる決意をしたのです。貴族の家系もカスティーリャ王国も・・・。ふたりは、カタルーニャに向けて旅立ったのです。父は、船乗りになりたいという夢をもっていましたから、海に面したカタルーニャを選んだのでした。私は、その旅の途中、アラゴン王国で生まれたのです。

 両親は、新天地で、粗末な家を住まいとし、夫婦のふりをして暮らしはじめました。父は、とても勤勉で努力を惜しまなかったので、造船所の仕事を手に入れることができました。才能もあったのでしょう。とうとう航海術まで身につけたのです。船乗りになりたいと、長年夢みていた通り、水を切って大海原を進む大型漁船での仕事につきました。

   しばらくすると、母は、ふたたび、妊娠しました。それは、私が9歳のときのことでした。生まれた弟、ディエゴは、私たち家族の質素でも幸せな生活に、新たな喜びをもたらしてくれました。ところが、母は、出産を境に、少しずつぐあいが悪くなっていきました。そして、3年後に高熱を出し、とうとう亡くなってしまったのです。

 父は、自分が航海に出ているときに、私と弟だけを家に残すことはできないと、船主にかけあい、私とディエゴも船に乗り込めるようにお願いしました。

 今、まさに、船に乗り込むところです。こんどの船は、小さい船ではありません。未知の大海原を航海する大きなガレー船です。それは、新たな領土を求め、新たな産物を発見し、それを取引することで、ひと財産手に入れようとする人たちが乗り込んだ希望の船でした。

作 María Parra
  校正 Miguel A. Carroza
訳  坂東俊枝