Autor del artículo

Yuji Shinoda
篠田有史
しのだゆうじ
1954年岐阜県生まれ。フォトジャーナリスト。
24歳の時の1年間世界一周の旅で、アンダルシアの小さな町Lojaと出会い、以後、ほぼ毎年通う。その他、スペイン語圏を中心に、庶民の生活を撮り続けている。

【写真展】 スペインの小さな町で(冨士フォトサロン)、遠い微笑・ニカラグア (〃)など。

【本】 「ドン・キホーテの世界をゆく」(論創社)「コロンブスの夢」(新潮社) 「リゴベルタの村」(講談社)などの写真を担当。

cazuela

エコ・エスパーニャ(その3)
「バルセロナのレンタサイクル」

2013年05月

 最もエコな乗り物で、まず思い浮かぶのが自転車だ。バルセロナでは、2007年からこの自転車を、公共交通機関として利用している。

 自転車は、スペインでは意外に人気がある。小さな田舎町にも、ロードレースの愛好会があり、週末ドライブをしていると、よくユニホーム姿のグループが走っているのに出会う。9月にスペイン国内を舞台にして行われるロードレース ・Vuelta a España にはスペイン中が熱狂する。

 バルセロナの場合は、もともと人気の自転車を、環境対策の一つとして取り入れたものだ。というわけで、「Bicing」と呼ばれるこのレンタサイクルは基本的に、旅行者や観光客のためではなく、住民が通勤などに使うためのものである。年間パスは46.46ユーロ(税込)で、申請して受け取るまでに10日ほどかかる。通勤時の使用を目的としているため、原則1回の使用時間は30分とされ、それ以上は30分毎に0.73ユーロ(税込)を追加で支払うことによって、2時間まで借りられる。

 現在、約11万人がパスを持ち、自転車が置かれているステーションは、駅やバス停などの公共施設付近に420ヶ所ある。6000台の自転車が用意されており、1台が日に平均5~6回利用されている。これによって、通勤の車が10%ほど減ったといわれる。道路の自転車専用レーンも、日本と比べるとはるかに充実している。

 ロンドンやパリでもバルセロナ同様の自転車貸出システムがある。数年前から、メキシコシティでも同じスタイルのものを見かけるようになった。東京のように、スペースがあまりない都市では難しいかも知れないが、駅前の放置自転車対策として、利用を考えても良いのではないだろうか。

文・写真  篠田有史



サグラダ・ファミリア教会の前を颯爽と走る。



バルセロネータにあるステーション。



2つの穴に自転車前部の突起物を差し込み返却。