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acueducto 16 特集「スペインのお菓子 DULCES ESPAÑOLES」

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スペインのクリスマス菓子


渡辺万里

「クリスマスに、アリカンテで作られたトゥロンを食べる。私たちは当たり前のことのように思っているけれど、実際はそこに至るまでのたくさんの『何故』があるはず。どうしてトゥロンがクリスマスのものなのか? どうしてアリカンテなのか? どうしてアーモンドの菓子なのか?……お菓子を売ることを仕事にする一家に生まれたのだから、そういう歴史を知っておきたいと思って勉強してきました。」

 アナはそう言って、クリスマス菓子に関する私の疑問のあれこれに答えてくれた。彼女に道案内をしてもらって、スペイン菓子の世界のいくらかを紹介しよう。その舞台がクリスマスなのは、普段はやや地味で目立たない感のあるスペインのレポステレリア(菓子、デザート)の世界に、もっとも華々しくスポットライトがあてられるのがクリスマスシーズンだから。そして、元々はカトリックの祭日であるクリスマスの菓子の由来が、実はユダヤ教徒やイスラム教徒にある、というような事実そのものが、スペインの経てきた独自の歴史の一端を物語ってくれるからだ。

 

サン・ミゲル市場内の「オルノ・サン・オノフレ」

 

左からトゥロン・デ・ヌエス、パン・デ・カディス、トゥロン・デ・ナランハ
 



渡辺 万里 / Mari Watanabe

大学時代にスペインと出会い、 その後スペインで食文化の研究に取り組む。1989年、東京に『スペイン料理文化アカデミー』を開設しスペイン料理、スペインワインなどを指導すると同時に、テレビ出演、講演、 雑誌への執筆などを通して、スペイン食文化を日本に紹介してきた。「エル・ブジ」のフェランを筆頭に、スペインのトップクラスのシェフたちとのつきあいも長い。著書は『エル・ブジ究極のレシピ集』(日本文芸社)、『修道院のうずら料理』(現代書館)『スペインの竈から・改訂版』(現代書館)など。


<スペイン料理文化アカデミー>
スペイン料理クラス/スペインワインを楽しむ会/フラメンコ・ギタークラスなど開催
〒171-0031 東京都豊島区目白4-23-2
TEL: 03-3953-8414 HP: www.academia-spain.com

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