Eco España vol.12 障がい者たちが造るエコワイン
篠田有史 Yuji Shinoda

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 地中海に面した街バルセロナから車を30分ほど北西へとばすだけで、都会の喧噪とはまったく別の世界へ到着する。山と緑のなかに、精神障がいなどをもつ若者たちが労働者となり、ワインを造っている場所がある。

 コルセローラ自然公園内のこの地域では、古くからワイン造りが盛んで、ブドウ畑が広がっていた。しかし19世紀、害虫によってブドウの木は全滅し、ワイン造りも途絶えていた。バルセロナ市は、ワイン造りの伝統を復活させようと、3ヘクタールの土地を買い上げてブドウの木を植え、社会的事業をおこなっている労働者協同組合「ルリべラ」に、ワインの製造を委託した。この組合は42年前から別の場所で、障がい者によるワインとオリーブ油の製造をしている。

 

©Yuji Shinoda
ブドウのツルを針金に巻きつける作業

 

©Yuji Shinoda
バルセロナ北西部の山間部に広がるブドウ畑

 

 ここでのプロジェクトは2010年から始まり、現在12人(男11人、女1人)の若者たちが、ブドウ畑のそばに建てられた真新しい住居で、自立を前提とした共同生活を営みながら働いている。

 

©Yuji Shinoda
共同生活をしながらワイン造りをする若者たち

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