Eco España vol.11 地域通貨[ソキート ZOQUITO]
篠田有史 Yuji Shinoda

©Yuji Shinoda
有機農園「ラ・レベルデ」で買い物をするひと

 

 スペイン南部、アンダルシア地方の西部にヘレス・デ・ラ・フロンテーラという街がある。シェリー(ヘレス)酒の産地として有名だが、フラメンコ・ファンにとっては「フラメンコ揺籃の地」としての方がわかりやすいかもしれない。ここで2007年、「ソキート(ZOQUITO)」という地域通貨が生まれた。地域通貨とは、特定の地域やコミュニティだけで使用できる通貨で、地域の人たちの相互扶助の一環として一時期日本でも流行りかけた。

 ソキートが使えるのは、「ラ・レベルデ」という有機農園の販売所やソキートが開催するミニマーケットなどとソキートの会員間などだ。

 

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有機農園「ラ・レベルデ」の販売所

 

 有機農園「ラ・レベルデ」の販売所は、街の郊外の未舗装の道を少し入った農地の中にある。「ラ・レベルデ」では、会員が共同で2ヘクタールの土地を借りて、人を雇って有機農法で野菜を作り、販売している。非会員でも購入は可能だ。

 ミニマーケットは、いわゆるリサイクル市で毎月2回ほど行なわれている。場所は会員のガレージなどだ。マーケットをのぞいてみた。中央におかれたテーブルに、会員が持ち寄った電化製品から衣料品、食品から自家製のワインまでさまざまなものが並ぶ。それらを買うためには、ソキートの手帳に売り手と買い手が互いに日付と品名、値段、残高を書き込み、サインをする。こうしておけば、どちらかが手帳をなくしても記録は残る。

 

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ソキートの手帳(左)と ソキートに記入する人々(右)

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