2017年02月
撮影:梶原 敏英
心と体で感じる ガウディの世界へ
19世紀から20世紀初頭にスペインで活躍した建築家アントニオ・ガウディ(カタルーニャ語:Antoni Plàcid Guillem Gaudí/1852-1926年)。「デザイン」や「建築」という言葉だけでは語り尽くすことのできない独創的な形と、100年以上に及びいまもなおつくられ続けているサグラダ・ファミリアの存在は、芸術家の創造への意欲を誘発し、立場を問わず世界の多くの人たちの心をゆさぶり続けています。ガウディ建築は、石やタイルなど素材の使い方や工法の細部を見ていくと、構想や設計図面をただ忠実に再現したものではなく、現場の職人たちに任せたり、おそらく彼らとの対話によってできたと思われる部分を感じとることができます。本展「つくるガウディ」の舞台となるのは、愛知県常滑市の株式会社LIXILが運営する文化施設、INAXライブミュージアム。土と水と火が出会い、ものづくりの心を伝えてきたこのミュージアムは、2016年で10周年を迎えました。本展では、ガウディ建築を人の手で「つくる」視点から紐解くとともに、建築家と職人が、土やタイルなど伝統素材の表現の可能性を公開制作によるライブで探っていきます。