バレンシア大聖堂│Catedral de Valencia

 

●概要

 ノルテ駅から北に向かって市庁舎広場(plaza de ayuntamiento)を通って大聖堂まで10分ほど。市庁舎広場を過ぎて、道が二股に別れたところを右の方に行くと大聖堂、左の方に行くと中央市場やラ・ロンハがあります。

 大聖堂の前のレイナ広場(plaza de la Reina)にはカフェやレストランがたくさんあり、なじみのあるファストフードのお店もあります。私が行ったときは9月でしたが、広場は観光客でいっぱいでした。英語、中国語、スペイン語などいろいろな言葉が聞こえてきました。レイナ広場の近くに来るとミゲレテの塔が目印になります。道に迷ったら、周りの人に聞きましょう。

 この大聖堂はメスキータの跡地に建てられています。それ以前には、西ゴート族の教会、ローマ時代の寺院があったそうです。1262年から1426年にかけて建築が行われ、基本的にはゴシック様式の建物です。その後も何度も手が加えられたため、ロマネスク様式、バロック様式、ルネッサンス様式など建築様式が混在しています。建築様式の違いを見ていくのも楽しいと思います。

 3つの門も異なる時代に作られたため、それぞれ建築様式が違います。13世紀に完成したパラウ門(Puerta del Palau)はロマネスク様式、14世紀にできた使徒の門(Puerta de los Apóstoles)はフランス風ゴシック様式、18世紀にできた鉄の門(Puerta de los Hierros)はバロック様式になっています。

 レイナ広場に面した部分はあまり大きく見えませんが、中に入ると奥行きがあって思ったよりずっと広いです。入場料を払うとオーディオガイドがついていて、日本語もあるので詳しい説明を聞きたい人も大丈夫です。

 キリストが最後の晩餐で使ったとされる聖杯が有名ですが、天井画や祭壇画、ステンドグラス、聖人の遺物など、見るものがたくさんあります。聖堂内に博物館もあるので忘れずに見てください。

 

■バレンシア水裁判(Tribunal de las Aguas)

 ビルヘン広場(plaza de la Virgen)に面した使徒の門の前では、毎週木曜日の正午から水裁判が行われます。灌漑用水に関する問題を解決するための裁判で、法衣に似た黒い衣装に身を包んだ地域の代表者8人が集まって審理にあたります。この法廷は長い歴史を持ち、ユネスコの無形文化遺産に登録されています。公開されているので時間が許せば見学してみてください。私は残念ながらスペイン語の学校の授業で見られませんでした。

 

■ミゲレテの塔(Torre Campanario El Miguelete)

 大聖堂の入り口の横にある鐘楼はミゲレテの塔と呼ばれ、バレンシアのシンボル的な存在になっています。ゴシック様式で高さは約50メートルあります。207段の階段を登ると展望台になっていて、バレンシアの町を一望できます。階段は狭くて急で、登るのは思ったより大変でした。すれ違う人たちが「今、半分くらい」、「あともうちょっと」と声をかけてくれたので、なんとか登りきれました。展望台から見る景色はすばらしく、登ったかいがありました。元気があれば登ってみることをおすすめします!

「ミゲレテ」の名前は展望台にある一番大きい鐘の名前から来ているそうです。毎正時に鐘が鳴らされ、そのときに展望台にいると大音響で鐘の音を楽しめます。私が展望台にいたときにちょうど鐘が鳴って、間近でお腹に響くような音を聞くことができました。

 ミゲレテの塔は大聖堂とは別に入場料が必要です。

■開館時間、入場料

・大聖堂
月曜日~土曜日: 10:00-18:30
土曜日および祝日: 14:00-18:30
大人8ユーロ、オーディオガイドつき

・ミゲレテの塔
4月~10月:10:00-19.30
11月~3月:月曜日~金曜日10:00-18:30、土曜日10:00-19:00、日曜日10:00-13:00および17:30-19:00
大人2ユーロ
(2018年12月現在)

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