ラ・ロンハ・デ・ラ・セダ│La Lonja de la Seda de Valencia

 

●概要

ラ・ロンハ・デ・ラ・セダはバレンシアの中心部、市庁舎広場(Plaza del Ayuntamiento)から歩いて数分のところにあります。道をはさんだ向かいに中央市場(Mercado Central)やサントス・フアネス教会(Iglesia de los Santos Juanes)があるのでわかりやすいでしょう。

もともとはラ・ロンハ・デ・ロス・メルカデレス(la Lonja de los Mercaderes, 商品取引所)と呼ばれていたのが、14世紀から18世紀にかけて絹産業が発展し、絹の取引が増えたことからラ・ロンハ・デ・ラ・セダ(絹の取引所)と呼ばれるようになったようです。

ラ・ロンハは1483年から1533年にかけてペレ・コンプテ(Pere Compte)らによって建造された後期ゴシック様式の建物で、1996年には世界遺産に登録されています。地中海貿易の中心として栄えていたバレンシアの黄金時代を示す建物といえます。宗教と密接に結びついたゴシック様式が、宗教と対局にある商業に関連する施設に取り入れられることは珍しく、世界遺産の中でもゴシック様式の商業施設は例がほとんどないそうです。

 

●建物

1) 柱の間 建物は、柱の間(または契約の間、el salón Columnario o la Sala de Contratación)、塔(el Torreón)、海の領事の間(el Consolat del Mar o el Pabellón del consulado)の3つの部分に大きく分けられます。柱の間には、螺旋形の柱が何本もあり、高い天井を支えています。柱は大きく枝を広げたヤシの木のような形で、ドーム状の天空を支えているように見え、「楽園」を表現しているとも言われています。螺旋形の柱が立ち並ぶこの部屋に入ると、教会に入ったような印象を受けます。作りはとても豪華な感じで、当時のバレンシアの繁栄ぶりがうかがえます。ここで、どんなふうに絹の取引が行われていたのでしょうか。

2) 塔 中央の塔は4階建てで、もともとは支払いを行わない商人を収容する刑務所として使われていたそうで、礼拝堂も備えています。塔に登るための階段はカタツムリのような形の螺旋階段で、ペレ・コンプテによるものです。私が行ったときは階段の入り口に柵があって登れませんでした。

3) 海の領事の間 海の領事の間は、地下室、1階、2階を見学することができます。地下室に降りるための入り口は、2階に上がる階段の下側にあるので少しわかりにくいかもしれません。降りると、薄暗い中に部屋がありました。天井は低いですが、柱がドーム型の天井を支えている様子は柱の間に似ています。 1階にはラ・ロンハが建築される前からあった商事裁判所が置かれていました。海事や商事を扱っていたそうです。白と黒の床や造作を凝らした木製の天井が目を引きます。 中庭から階段を上がって2階に行くと、黄金の間とも呼ばれる大広間があります。こちらの天井には、星座や植物、神話、戦争などに関係した様々なものが描かれていて、圧倒されます。中庭にはオレンジの木が植えられ、座るところもあるので、休憩するのにぴったりです。 建物の外側の装飾もおもしろいので、通りに出ていろいろなところから見てください。 写真は建物の内部でも自由に撮れました。

 

●開館時間、入場料

開館時間:

月曜日から土曜日:10:00-19:00 -日曜日と祭日:10:00-14:00 –

休館日:

1月1日、1月6日、5月1日、12月25日

入場料:

– 1人2ユーロ – 日曜日と祭日は無料 (2019年1月現在)

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