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acueducto 15 特集「スペインの奇祭 LA TOMATINA」

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備えあれば憂いなし!?トマト祭体験記 2013


武内嗣典

 

 

 トマティーナといえば、誰もが思い浮かべるのは大量のトマト。何の準備もなしに行くのは無謀と言っても過言ではありません。トマト祭をより楽しむために何が必要なのでしょうか!

 まずはゴーグルです。トマトは酸性なので目に入るととても痛いですし、1時間延々と投げられるトマトに耐えるのは至難の技です。

 私はレンズが透明のものを準備して行きましたが、実際には内部が曇って前が全然見えません。そしてゴーグルを外して曇りをとっている間にトマトが降ってきて何度も目に入ってしまいました。なんという悪循環なのでしょう。ですのでゴーグルは必須アイテムであり完全にトマトを防ぐものの、トマティーナの熱気により効果が薄くなってしまいました。

 水着は同じく必須アイテムです。実際にはゴーグル以上に重要でした。お祭りのルールには「他人の服を破ってはいけない」という世界中のお祭りの中でもトマティーナしかないようなものがありますが、トマト投げの最中ではどうしてもトラブルなどで破けてしまう場合もあります。そのため女性の方々は服をきて中に水着を着るという対策がいいかと思われます。他にはガムテープで体をぐるぐる巻きにしている方も何人か見かけました。

 靴は、いらないスニーカー等を準備しましょう。サンダルでは、トマト祭の最中にどこかにいってしまいがちで、踏まれたりすると傷口からトマトが入り処置が難しくなってしまうこともあります。足元はしっかりとした靴を履いていくことをお勧めします。

 カメラは思い出を残すのに大切な旅行のお供。一眼レフで鮮やかに祭のワンシーンを写したいものですが、ここはトマティーナ。無数のトマトがとびかう戦場です。もしカメラを持って行きたい場合は防水カメラを持って行くことをお勧めします。トマトは主に水分でできているので、冠水さえ避ければ写真を撮ることができます。注意点は絶対に手から離れないようにバンドなどで固定すること。ストラップだけでは引きちぎられてしまう場合もあるので太めで丈夫なものを用意して下さい。

 「防水カメラなんてもってない!」という方には現地でもインスタントカメラが売られていますし、市販のデジタルカメラでもジップロックに入れたり、サランラップでぐるぐる巻きにして持って行くと全く水が入らず撮影することができます。参加者の中には頭の上にカメラをくくりつけている方や、ビデオ撮影で取材をしている方も。運が良ければ世界各国から来ているニュースの取材に答えて一面に!なんてことも夢ではありません。

 お祭りが終わった後には達成感と同時に猛烈なトマト臭に襲われます。放水のシャワーや地元住民の方が水をかけてくれたりしますが、やはり体にトマトは残ってしまいます。そこでボディシートや要らないタオルで体中のトマトをとってしまいましょう。しっかりとトマトを体から洗わないとブニョールからバレンシアに帰る時に使う電車で乗車拒否となってしまう場合もあるの注意してください。ちなみにお祭りの後に耳からトマトが出てくるなんてトマティーナならではの珍現象があるかもしれません。是非とも次回のトマティーナには準備万端でお望みください。

武内嗣典

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