2019年07月
日本の専門店が取り組むコルクガシの植樹
東京と大阪のイベリコ豚の専門店「IBERICO-YA(イベリコ屋)」の代表・山本真三です。私たちの会社では消費者の皆さんに本物のイベリコ豚を知っていただくために、レストラン業、輸入販売、ネット通販など、イベリコ豚に限定してさまざまな事業を展開しています。本当に美味しいイベリコ豚を育てるためには、良質なコルクガシが生える広大な放牧地が必要です。しかし近年、このイベリコ豚を育てる森(デエサ)が減少しており、スペインでは深刻な問題となっています。我が社では、この森を守るための環境保全活動に取り組んでいます。今回はその活動内容の一部をお届けいたします。
スペインのセビーリャから車で1時間半ほどポルトガル方面に走っていくと、カラという町があります。この町はコルクの生産地としても有名で、町の中心部にはコルクを持った職人の銅像があります。良いコルクを作る職人が、伝統的に家や町の誇りとして尊敬されていました。
そしてこの町から数km離れたところに我が社のイベリコ豚の牧場があります。ここは古くから現地の人たちがイベリコ豚を飼育していた土地で、コルクガシの樹齢が200年を超えている森です。この森のどんぐりを食べたイベリコ豚は、脂の質が良く、非常に高価に取引されています。それはなぜかと言うと、樹齢200年を超えたコルクガシは、若い木よりもはるかに優れた栄養素のどんぐりを実らし、それを食べて豚たちは育つからです。
けれども、スペインでは近年、昔ながらのコルクガシの森が減少しています。これにはいくつか原因があります。1. 温暖化によるコルクガシの病気、森林火災などの環境問題。2. イベリコ豚の育成に1年半〜2年もかかり、成長速度が遅いことによる効率の悪さから飼育・放牧を止め、土地を畑に変えてしまう。3. 土地を宅地開発してしまう、などです。このままでは、将来的にイベリコ豚もいなくなってしまうことでしょう。
そこで私たちができることはないかと考え、5年前にイベリコ豚の牧場をアンダルシアでオープンし、現地での植樹活動を始めました。初めのうちは、一度にたくさんの植樹ができず、少しずつ育てていきました。けれども毎年順調に活動を続け、現在では5000本を超える植樹ができました。これからも、イベリコ豚が育つ豊かな森を回復させるための努力を続けていきたいと思います。
またカラの町や牧場を訪れ、実際にイベリコ豚を食べる現地ツアーも開催しています。ご興味のある方はぜひ一度お問い合わせください。
山本真三 / Shinzo Yamamoto
大阪府出身。イベリコ豚を専門に取り扱うタイシコーポレーション株式会社代表取締役。先代が日本で初めてイベリコ豚の輸入を実現させる。現在は関西・関東でイベリコ豚専門レストラン「IBERICO-YA(イベリコ屋)」を運営するほか、通販、惣菜事業、ギフト事業など「イベリコ豚専門」にこだわり幅広く展開。「本物のイベリコ豚を広めると共に、環境問題を解決するNo.1企業」をグランドデザインとして、スペインのイベリコ豚(デエサ)回復のため、コルクガシの植樹活動を毎年実施している。
イベリコ豚専門レストラン
IBERICO-YA
www.iberico-ya.com
2020年度植樹ツアーは2019年7月~9月に募集します。詳しくはイベリコ屋のWEBサイトをご覧ください。
レストラン
心斎橋店
〒542-0083
大阪府大阪市中央区東心斎橋2丁目8-9日宝コア笠屋町1F
TEL : 06-6484-0016
北新地店
〒530-0003
大阪府大阪市北区堂島1-3-3北新地西辻ビル1F
TEL : 06-6343-8129
六本木店
〒106-0032
東京都港区六本木7丁目10-2カプリス六本木1F
TEL : 03-3401-2597
デリカテッセン、弁当
西武渋谷店
〒150-0042
東京都渋谷区宇田川町21-1西武渋谷店A館B1F
TEL : 03-3462-0111
直営牧場
スペイン
Cala, 21270 Huelva