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第23回 Casa Bigote(カサ・ビゴーテ)


中村美和

 ここ数年、仕事などでアンダルシアを訪れることが多い。今回はセビーリャを訪れたついでに一度行ってみた かったカディス県のサンルーカル・デ・バラメダへ足を伸ばすことにした。グアダルキビル川河口のこの町に一泊 して、シェリー酒の一種マンサニージャを飲みながら自堕落な週末を過ごすため、セビーリャからバスに乗った。

 現地では特に予定もなかったが、酒と食を愛するマドリードの友人たちが「サンルーカルに行くならCasa Bigoteで海老を食べるべき!」と勧めてくれた。スペインでシーフードといえば北のガリシア産のイメージが強いが、 実は海老に関してはアンダルシア産が有名で、新鮮な海老と辛口のマンサニージャを楽しむのはとても魅力的 に思えたので、この店のある河口のビーチエリアを目指すことにした。

サンルーカル自慢の海老をワインと楽し

タベルナはレストランよりカジュアルな雰囲

漁師町らしい雰囲気の店内

 Casa Bigoteは、現オーナーの祖父が小さなタベルナとして1951年オープンした。現在はタベルナとレスト ランがあるが、一人旅だったこともあり、より気軽なタベルナを選んでランゴスティーノ(クルマエビ)を肴にワイン をいただく。普段マドリードで見かけるよりもさらにでっぷりとした姿のランゴスティーノは、海水と淡水が入り混じ る独特の環境を持つグラダルキビル河口の名産なのだそうだ。

 カウンターのカマレロも「どうだ、新鮮だろう?」とテーブルの上で跳ねる様子を自慢げに見せてくれただけあって、 1 ぷりぷりした食感を思う存分楽しませてもらった。

新鮮な生きた海老を絶妙な茹で加減で出してくれる

対岸が霞むほど遠くに見えるグアダルキビル河口。汽水域で良質な海老の産地として知られる

【住所】Calle Pórtico de Bajo de Guia, 10
11540 Sanlúcar de Barrameda, Cádiz

【電話】+34 956 36 26 96
【WEB】www.restaurantecasabigote.com
上記情報は、2019年4月時点のもので変更する可能性があります。



中村 美和 / Miwa Nakamura

情報工学修士、日本での電機メーカー勤務を経て、2007年に渡西。マドリードにていくつかの企業のウェブシステム開発等に携わった後、CROSSMEDIA WORKS,S.L.を起業。
主に観光や食に関わるプロモーションや、雑誌、ガイドブック、テレビなどの取材コーディネイトの他、マドリード情報を発信するtodomadrid.infoなどを運営。
twitter : @n_miwa @spain_go

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