スペインのお勧めバール / レストラン

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第16回 DeAtún(デアトゥン)


中村美和

マドリードでもグルメが集まることで知られ る、ポンサノ通りに面した店舗

バルバテ出身のシェフ、ダミ アン・リオス

スプラウトとトリュフ、カレー風味のソースにごま油を使ったカルパッチョは、香りと食感を楽しめる

スペインの地中海や大西洋近海は、日本でも知る人ぞ知るクロマグロ(本マグロ) の産地で、日本からも遠洋漁業の船がはるばるマグロ漁にやってくる。以前、ある取材で、スペインのマグロ漁の拠点のひとつ、カディスのバルバテでマグロの定置網漁「アルマドラバ」を船上で見学する機会があり、マグロ料理で有名な現地のレストランも訪問した。バルバテには、昔から遠洋漁業の日本人漁師が多く訪れ、現地の人たちに日本の美味しいマグロの食べ方をレクチャーしたそうで、小さな漁師町のレストランに、日本のテイストを取り入れた見事なマグロ料理が出されて、非常に驚いた記憶がある。

今回紹介するマドリードのバルは、そのバルバテで水揚げされたマグロを素材に、同じくバルバテ出身のマグロ料理のスペシャリスト、ダミアン・リオスがシェフとして腕を振るうマグロの専門店DeAtúnだ。

刺身やタタキなど、日本の伝統的なマグロの食べ方をベースにしつつも、岩塩やカレー風味のソース添えや(これが、意外と合うのでぜひ試してみて欲しい)、ごま油と合わせたカルパッチョ仕立て、スペインのタパス風のアレンジなどが楽しめる。香りや食感など自由な発想から生まれたスペイン風の新しいマグロ料理は、特にマグロの味に慣れ親しんだ日本人には新鮮な驚きが感じられるはずだ。

人気のタパスTomatunは、 薄切りのマグロにトマトやドライ海藻をロールする

52m近い巨大な本マグロを釣り上げるバルバテのアルマドラバ(定置網漁)

【住所】Calle de Ponzano, 59, 28003 Madrid
【電話】 +34 910 33 88 63
【WEB】deatun.com

注意:上記情報は、2017年8月時点のもので変更する可能性があります。



中村 美和 / Miwa Nakamura

情報工学修士、日本での電機メーカー勤務を経て、2007年に渡西。マドリードにていくつかの企業のウェブシステム開発等に携わった後、CROSSMEDIA WORKS,S.L.を起業。
主に観光や食に関わるプロモーションや、雑誌、ガイドブック、テレビなどの取材コーディネイトの他、マドリード情報を発信するtodomadrid.infoなどを運営。
twitter : @n_miwa @spain_go

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