2017年02月
世界最高峰のシェフや最新の食材が集結する食の祭典マドリード・フュージョン開催の翌1月26日、同じくマドリード市内で「日本食の日 Taste of Japan in Spain」が開催された。スペインの料理人やディストリビューター、ジャーナリストなどの食関係者およそ100名がPLATEA MADRIDへ招待され、スペインにおける日本食をテーマにしたパネルディスカッションや和牛と日本米のデモンストレーション、利き酒などを通じて、日本食と日本産食材の魅力がPRされた。
この「日本食の日」事業は、海外での日本食普及を目的とした農林水産省による事業で、2015年からワシントンD.Cなどで実施されてきたもので、今回欧州では初めてスペインの首都マドリードで開催された。
フェラン・アドリアら、功労者を表彰
この日、日本人として初めてスペインでミシュランの星を獲得したバルセロナ「Koy 旬香」のオーナーシェフ松久秀樹氏や、マドリード・フュージョンの国際 関係ディレクターのエスメラルダ・カペル氏、日本食普及の親善大使ロジャー・オルトゥーニョ氏らで組織されたTaste of Japan in Spain 協議会の推薦により、スペインで日本食普及に功績のあった人々に Taste of Japan Honorary Awardが授与された。
受賞者には、本格的な高知の懐石料理をマドリードで紹介したIZARIYAの岡添将人氏、スペインにおける日本料理の先駆者的「板前」として評価を集めるSoyのペドロ・エスピーナ氏の2名の日本料理の料理人以外にも、日本料理のスタイルや日本食材をいち早く自身の料理に取り入れ、世界の料理 界にも多大なる影響を与えたとしてEl Bulli のフェラン・アドリア氏や、アンドニ・ルイス・アドゥリス氏のmugaritz、そしてマンガ「美味しんぼ」「壬生ブリ」な どのスペイン語版を出版したNorma Editorialが選 ばれた。
さらにもう1社、受賞者として忘れてはならないのは、スペインで初の日系のインポーターとして、長年スペインにおける日本の食文化を支えてきたTOKYOYAの存在だろう。
中村 美和 / Miwa Nakamura
情報工学修士、日本での電機メーカー勤務を経て、2007年に渡西。マドリードにていくつかの企業のウェブシステム開発等に携わった後、CROSSMEDIA WORKS,S.L.を起業。
主に観光や食に関わるプロモーションや、雑誌、ガイドブック、テレビなどの取材コーディネイトの他、マドリード情報を発信するtodomadrid.infoなどを運営。
twitter : @n_miwa @spain_go