金貨と彫刻作品（カール5世、メレアグロス、サン・イルデフォンソ）

2019年01月

公式記念コインの金貨は3種。全種共通の表面には200周年記念の詞「BICENTENARIO DEL PRADO」「MUSEO DEL PRADO 200 AÑOS」と、美術館中央の「ベラスケスの入口」に設置されている画家ディエゴ・ベラスケス像が刻まれています。この像の隣にある王冠を被った大文字のMは王立スペイン造幣局のロゴ。そして下部にESPAÑAの国名が刻印されています。実寸は直径23mm。品位99.9%の純金です。

A. カール5世金貨
Moneda de Carlos V

16世紀、太陽の沈まぬスペイン帝国に君臨した神聖ローマ皇帝カール5世（スペイン国王カルロス1世）。この大理石像はミラノ出身の彫刻家レオーネ・レオーニの1551年-55年の作品。皇帝は、1547年プロテスタント軍を打ち破ったミュールベルクの戦いの際に着用した甲冑に身を包み、肩と胸にメダルを飾っています。世界帝国の頂点に立つ者にふさわしく威厳のある立ち姿の彫刻。戦争と領土拡大のためヨーロッパ中を駆け巡っていたカール5世ですが、美術品愛好家の一面もあり、イタリアでは巨匠ティツィアーノを見出し有名な《カール5世騎馬像》（1548年）を描かせています（本作と同様、ミュールベルクの戦いに勝利した国王を英雄的に描いた作品です）。公式記念コインではカール5世の胴体部が大きく写し出され、彫刻本来の立体感をはっきりと再現しています。

B. メレアグロス金貨
Moneda de la Caza de Meleagro

2枚目の金貨に採用された彫刻作品はジョヴァンニ・ベネティット・バンディーニの《メレアグロスの狩り》（1583-1584年）。メレアグロスはギリシャ神話に登場する英雄で、犬を連れてアッティカを荒らすカリュドーンの猪を退治する勇姿を表現しています。神々の英雄譚、愛憎劇が繰り広げられるギリシャ神話のエピソードはルネッサンス時代の芸術家たちが好んで取り上げた題材。プラド美術館でも数多くの画家、彫刻家たちが描いた神話の光景を楽しむことができます。コインは英雄メレアグロス、そして三頭の動物（馬、犬、猪）まで再現し、ダイナミックな構図をそのまま再現しています。

C. サン・イルデフォンソ金貨
Moneda de San Ildefonso

こちらの金貨に写し出されたのは、紀元前10世紀頃の古代芸術品。ギリシャ時代の彫刻家パシテレスの弟子による大理石彫刻で、後期ヘレニズム様式とローマ様式を折衷した作品です。若者がもう1人の肩に片腕を掛けていますが、古代彫刻でこのようなポーズは珍しいと云われ、現代ではこれは友情や兄弟愛のしるしと解釈されています。同ポーズは他にもバリエーションが発見されており総じて「サン・イルデフォンソの群像」と称され、あるいは本作は「オレステスとピュラデス」とも云われています。オレステスとピュラデスはギリシャ神話の登場人物で、無二の親友でした。コインは古代彫刻の全体を写し取り、大きく配置しています。

A.カルロス5世金貨、B.メレアグロス金貨、C.サン・イルデフォンソ金貨の3枚は、単品またはセットで購入できます。
どれも純金のキャンパスに刻まれた名作を自宅で鑑賞することのできる一級品！

【販売価格】

単品価格	118,800円（税込・限定300枚）
セット価格	356,400円（税込・限定800セット）

★購入特典：特製ケースと発行証明書、6枚のコインに描かれた作品の解説ブックレットが付録されています。

★販売窓口・取扱金融機関はコチラのページをご覧ください。

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