2019年07月
Residencial Convivir
マドリードから南東へおよそ100km、車で約1時間。ラ・マンチャ地方の北の端の小さな村、オルカホ・デ・サンティアゴの村はずれに高齢者住宅「コンビビール」はある。今までに紹介した施設同様、組合形式の施設だが、コンビビールは介護施設の認定を受けている。
FOTOS = ©︎Yuji Shinoda
スペインには、介護認定を受けた65歳以上の人が約91万人おり(2017年末時点)、介護が必要な人のおよそ1/4が、何のサービスも受けていない。リーマン・ショック後の緊縮財政で要介護の認定も厳しくなり、公的施設の数も人手も、日本同様にまったく足りていない。
篠田 有史 / Yuji Shinoda
1954年岐阜県生まれ。フォトジャーナリスト。24歳の時の1年間世界一周の旅で、アンダルシアの小さな町Lojaと出会い、以後、ほぼ毎年通う。その他、スペイン語圏を中心に、庶民の生活を撮り続けている。【写真展】冨士フォトサロンにて『スペインの小さな町で』、『遠い微笑・ニカラグア』など。【本】「ドン・キホーテの世界をゆく」(論創社)「コロンブスの夢」(新潮社)、「雇用なしで生きる」(岩波書店)などの写真を担当。