vol.6 Parador de Cardona
牧瀬貢

PDF記事

PDF掲載誌

Parador de Cardona 
歴代領主の威厳を今に残す城塞

訪れたのは夏も過ぎ、秋晴れの9月だった。カルドナの町はバルセロナから西北へ約100km にあり、標高507mの丘の上に石を積み重ねた城塞を展開し、その威容さに圧倒される。頑丈な門をくぐると別世界、フロントで渡される鍵を持って自分の部屋まで行くのに建物の見取図が必要なほど、内部が込み入っていて分かりにくい。さてこの城塞の景色をスケッチしようと思ったが大きすぎて手に負えず、数 km 離れたブドウ畑の高台を発見してほっとしたことを思い出す。歴史的には、天然の要塞であるため、この地を巡った争いは数知れない。8世紀ごろイベリア半島の大半を手中に収めていたイスラム軍に対する先端基地として築城され、その戦いは1世紀にもおよんだと云われる。パラドールの名の由来は、カルドナ公爵が1375年以降この地方一帯を領した由緒ある家柄であることから。ピレネーやカタルーニャへの長旅で疲れた身体を癒すにはこのパラドールがおすすめ。



牧瀬 貢 / Mitsugu Makise

一般社団法人横浜スペイン語センター前理事長。横浜市戸塚区在住。1961年、ブリヂストン横浜工場にエンジニアとして転勤、ここを拠点に数多くの国内・海外経験を積む。ドイツ、カナダ、米国、イギリス、スペインに駐在。短期的な出張含め世界100ヶ国を経験。とりわけ、最後の駐在地スペインの風土、国柄に惚れ込み、北部バスク・ビルバオに駐在、休暇中に17州51県をくまなく廻り、また定年後、思い出の場所での絵画制作を楽しむ。

VOLVER

PAGE TOP