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スペインのクリスマス菓子
渡辺万里

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「クリスマスに、アリカンテで作られたトゥロンを食べる。私たちは当たり前のことのように思っているけれど、実際はそこに至るまでのたくさんの『何故』があるはず。どうしてトゥロンがクリスマスのものなのか? どうしてアリカンテなのか? どうしてアーモンドの菓子なのか?……お菓子を売ることを仕事にする一家に生まれたのだから、そういう歴史を知っておきたいと思って勉強してきました。」

 アナはそう言って、クリスマス菓子に関する私の疑問のあれこれに答えてくれた。彼女に道案内をしてもらって、スペイン菓子の世界のいくらかを紹介しよう。その舞台がクリスマスなのは、普段はやや地味で目立たない感のあるスペインのレポステレリア(菓子、デザート)の世界に、もっとも華々しくスポットライトがあてられるのがクリスマスシーズンだから。そして、元々はカトリックの祭日であるクリスマスの菓子の由来が、実はユダヤ教徒やイスラム教徒にある、というような事実そのものが、スペインの経てきた独自の歴史の一端を物語ってくれるからだ。

 

サン・ミゲル市場内の「オルノ・サン・オノフレ」

 

左からトゥロン・デ・ヌエス、パン・デ・カディス、トゥロン・デ・ナランハ
 

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渡辺 万里 / Mari Watanabe

学習院大学法学部政治学科卒。1975年よりスペインで食文化史の研究に取り組むと同時に、スペイン料理界最前線での取材に従事する。

1989年、東京・目白に「スペイン料理文化アカデミー」を開設。さらに各地での講演、執筆などを通してスペイン文化の紹介に携わっている。早稲田大学グローバルエデュケーション非常勤講師。著書に『エル・ブジ究極のレシピ集』(日本文芸社)、『修道院のうずら料理』(現代書館)、『スペインの竃から』(現代書館)など。


<スペイン料理文化アカデミー>
スペイン料理クラス/スペインワインを楽しむ会/フラメンコ・ギタークラスなど開催
〒171-0031 東京都豊島区目白4-23-2
TEL: 03-3953-8414 HP: www.academia-spain.com

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