2017年02月
イワシを焼く炭火焼用の小船
イワシのエスペト(炭火串焼き)
太陽、地中海、ビーチ。アンダルシアのマラガといえば、真っ先にイメージするのはコスタ・デル・ソル(太陽海岸)の美しい風景だろう。そして、食いしん坊にとっては欠かせないものがもう一つ。そんな美しい海辺で食べるエスペトだ。エスペトとは、イワシなどを串に刺し岩塩を振り、ビーチの砂に刺して炭火で焼いたもので、浜辺のチリンギート(屋台) やタベルナ(大衆食堂)などで出されるマラガ名物の一つである。非常にシンプルだが、ビールや冷やした白ワインに合う人気の料理だ。そんなマラガのビーチでの定番を、そのままマドリードの街中で体験できるバルが、今回紹介するエル・スバステロ・デ・マラガだ。曽祖父の代からマラガで食堂を営んでいた一族が4年ほど前にマドリードのソル近くにオープンした店舗は、まるでマラガの漁師町のタベルナをそのまま移転してきたかのような雰囲気だ。食堂の奥には、砂を敷き炭火を載せた小船があり、イワシのエスペト(8€)は 、注文を受けてからここで焼く。焼きたてにレモンをかけていただこう。追加でつまむなら、その他の魚介類もお勧めだ。ニンニク・オリーブオイル・塩・パセリ・白ワインで鉄板焼きにしたコキーナ(14€)は、日本ではあまり見ない貝だが、小ぶりなわりに味が濃厚で美味しい。ぜひパンと一緒にスープまで味わって欲しい。イカやタコなどのフリート(フライ各8€)も欠かせない定番タパスで、ビールにも白ワインにも合う。
陽気で親切なスタッフ
タコのフリート(フライ)
濃厚なスープを楽しめるコキーナ貝の鉄板焼き
マラガの漁師町の情緒があふれる店内
【住所】Carrera de S. Jerónimo, 32, 28014 Madrid
【電話】 +34 911 56 89 13
【WEB】elsubasterodemalaga.es
注意:上記情報は、2017年2月時点のもので変更する可能性があります。
中村 美和 / Miwa Nakamura
情報工学修士、日本での電機メーカー勤務を経て、2007年に渡西。マドリードにていくつかの企業のウェブシステム開発等に携わった後、CROSSMEDIA WORKS,S.L.を起業。
主に観光や食に関わるプロモーションや、雑誌、ガイドブック、テレビなどの取材コーディネイトの他、マドリード情報を発信するtodomadrid.infoなどを運営。
twitter : @n_miwa @spain_go