荻内 勝之
Katsuyuki Ogiuchi
文学
PERFIL / プロフィール
1943年ハルピン生。神戸市外国語大学イスパニア学科卒、バルセロナ大学文学部イスパニア研究科卒、神戸外大大学院修士課程修了、1970年東京経済大学専任講師、助教授を経て1989年教授。スペイン文学者、東京経済大学名誉教授。東京闘牛の会 TENDIDO TAURO TOKYO会長。主要著書・翻訳書:『ドン・キホーテの食卓』(新潮社)、『スペイン・ラプソディ』(主婦の友社)、『おっ父ったんが行く』(福音館日曜日文庫)『ドン・キホーテ』全4巻(新潮社)他。
ARTÍCULOS / 記事
堀越との出会いは、フラメンコの歌の会だ。1979年、歌手マヌエル・アグヘタの舞台に、二人とも、かぶりついていた。その時のことは、フラメンコ誌「パセオ」で書いた。
後楽園球場が東京ドームではなかったころ、しばしば、プロ野球のナイター試合を見た。巨人戦はいつも満員だから避け、他を外野席で見た。外野席は空にひろがって、そばの客は宵の明星だけだったりした。そこで本を読む。打ったり投げたりが読書の妨げになることはない。河原で子等が遊ぶのを堤防からを見るようなものだ。外野フライは、中空をかすめとぶ鳥であった。