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acueducto 17 特集「友好の道~和歌山県・ガリシア州交流の記録~」

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友好の道~和歌山県・ガリシア州交流の記録~ EL CAMINO DE LA AMISTAD


学長訪問、そして大学交流

 翌日は、和歌山大学観光学部代表の藤田さんがサンティアゴ大学学長のフアン・ホセ氏に挨拶を行った。今後を視野にいれ、学術交流等を通して大学間の交流を深めていきたいといったことも話題になった。その後、サンティアゴ大学地理歴史学部との交流会が行われた。

 まずはスペイン側のプレゼンテーションが行われた。ガリシア州の人口、面積といった基本情報から、経済状況、州を構成する4つの県やそれぞれの特徴、名産品などについて、こちらの目を見ながら表現豊かに説明が行われたことが印象的だった。これに対し、日本側も同様のテーマでプレゼンテーションを行ったのだが、事前に日本から用意して行った名産品やポスターなどを使い、日本や和歌山を身近に感じて貰えたのではないかと思う。

 その後5人~10人の4つのグループにわかれて各テーマ(都市、音楽、道、食)についてグループディスカッションを行った。また各グループがどのような話をしたか発表し、理解を深めることができた。

 

サンティアゴ大学の学長とともに。

 

再会を約束して~帰国

 大学でのプレゼンテーションを終え、その日の夜からそれぞれのホームステイ先に向かい、約3日間、ホストファミリー宅で過ごした。基本的には参加者二人で一組となり、ホスト宅にお世話になった。ホストファミリーとは英語、またはスペイン語のみでのコミュニケーションとなり最初はかなり緊張した。しかし、ホストファミリーは去年の7月に和歌山を訪れた若者なので共通の話題があり、今回のガリシア訪問中に所々、交流に参加していたので、全くの初対面という家族はいなかった。言葉による苦労もあったが、ホームステイを一番楽しみにしていたこともありそれぞれが準備した方法で、ホストファミリーとなってくださった方々との絆を深めることが出来た。

 最終日には、ホストファミリーとの別れがつらく、自然と涙がこぼれた。帰国するのがつらくて、疲れているにもかかわらず、関西空港に到着してもすぐに自分の家ではなくて、スペインに戻りたくて仕方がなかった。帰国後もEメールやSNSなどを使って交流を続け、友情を深めている。

 日本から遠く離れたスペインに滞在し、1週間という短い間ではあったが、その土地の人々との交流を通じて、多くの素晴らしい経験をすることができた。本当の家族のように温かく受け入れてもらい、同じものを食べ、見て、たくさん笑った。この滞在中に感じたことが、将来、国際人として活躍する礎となると思っている。

 今年8月に、またガリシア州から青少年交流団が来ると聞いているので、今回の経験を活かして、私たちがガリシアの人に受け入れてもらったように、彼らを心からおもてなししたいと思っている。

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