2010年11月
GALICIA
2010年はガリシアの記念の年ということで、本誌でもガリシア特集を組みました。ガリシアはスペインの中では辺境の地といわれますが、日本とスペインの交流史を考えますと、その最古に立つのは決してナバラ地方出身のフランシスコ・ザビエルなどではなく、ガリシア出身のぺロ・ディエスという人物なのです。日本とはそんなつながりのあるガリシアは、近年の巡礼ブームによって、日本でも少しずつ知られるようになってきました。学生の中にも、サラリーマンの中にも、また定年者の中にも、「カミーノ・デ・サンティアゴ」を歩こうとする人は年々増えているように思われます。ぺロ・ディエスがいったいどんな人物 であったのかそれを語る資料は何一つ遺されていませ んが、ガリシアを訪れる人が1人でも多く、この地が今から460年以上も昔に両国の交流史の第一歩を記した人物の故郷であることを思い出してくれればこれに勝る喜びはありません。
2010年11月 ガリシアサンティアゴ・デ・コンポステーラ
Francisco Singul