「イラスト慣用表現」vol.2の同義語・類語
2018年10月09日
スペイン語の面白い表現と出会える「イラスト解説 スペイン語 慣用表現」。acueductoで連載中のレッスン記事の1つです。日常会話で知っておくと有益な言葉がたくさんありますので、ぜひご覧ください。ここでは、前回ご紹介したvol.1(PDF)の同義語・類語に引き続き、vol.2(PDF)の同義語・類語もご紹介。vol.2のテーマは、学校の優等生と勉強が苦手な子の対比でした。おさらいも兼ねて見ていきましょう。バモスアエストゥディアール!アニモ!
Saber el temario de pe a pa
(出題された問題を全問正解する)
De principió a fin = 最初から終わりまで
De la A a la Z = AからZまで(意味は同上)
De alfa a omega = αからωまで(意味は同上)
Sabérselo al dedillo = 隅から隅まで知っている
Sin fisuras = 漏れなく(fisura は亀裂、ヒビ)
saber al dedillo(完璧に知っている)は1セットで覚えましょう。
dedilloは、この使い方しかしない語です
Tirar de bola de cristal
(水晶玉占いをする→答えを占いや神託に頼る)
Dejar volar la imaginación = 妄想する、想像が翼を広げる
Hacer de profeta = 預言者ごっこをする
Ser el oráculo = (それは)神託である
Ser adivino = 予言者である
子供時代、答えの神託を受け取る神秘的なクラスメイトはいましたか?
Separar el grano de la paja
(籾殻から小麦を取り分ける→価値のあるものを見極める)
Separar la grasa del músculo= 筋肉から脂肪を取り分ける
Dejarse de zarandajas = つまらないことをやめる
価値あるものを見極める能力は、とても重要ですね
Mirar el dedo y no la luna
(月を指せば指を認む→本質を見ない、誤った分析をする)
Tener mentalidad sanchopancesca = サンチョ・パンサみたいな考え方をする(現実的なものにこだわり本質を見失う)
Olvidar que no mata la bala sino la velocidad = 拳銃は、弾丸そのものが人を殺すのではなく、速度が人を殺すということを忘れる
sanchopancesco / sanchopancesca で「サンチョ・パンサっぽい」!使う場面あるかな?
Hincar los codos
(肘を釘付けにする→長時間机に座って猛勉強する)
Estudiar de firme = 熱心に勉強する(de firme はしっかり、一生懸命)
Quemarse las cejas (o las pestañas) = 眉毛(または睫毛)を焦がすほど勉強する
Estudiar en serio = 真剣に勉強する
勉強すると眉毛を焦がすのはなぜ? 昔は、蝋燭の火を明かりに使っていたからです
Estar pegado a la caja tonta
(バカ箱(=テレビ)に張り付いている)
Dedicarse a ver la caja boba = 間抜け箱(=テレビ)を見るのに専念する
No separarse del plasma = プラズマ(=テレビ)から離れない
caja tonta だの、 caja boba だの、酷い言われ様のテレビ
Aunque caigan chuzos de punta
(たとえ雨が降っても槍が降っても)
Aunque llueva, nieve o truene = 雨が降っても雪が降っても雷が鳴っても
アメニモマケズ、カゼニモマケズ…
Hacer novillos
(ズル休みをする、学校をサボる)
Hacer pira =授業をサボる
Hacer campanas =授業をサボる
Capear clases = 授業をサボる
レパートリー豊富ですが、地域・世代によってよく使う表現は異なります
最後の学校のズル休み表現で出てくる「novillos」「capear」は闘牛用語ですが、どちらかというとマドリードなど、カスティーリャ伝統色の濃い地域で使うようです。闘牛はマドリードを中心に発展した伝統芸能ですので、カスティーリャの外の地方のスペイン人がこうした表現を聞くと、いかにもカステリャーノ!な響きがあるようですね。バルセロナでは学校をサボる表現でよく聞くのは「hacer campanas」だそう。
というわけで、同じことでもさまざまな単語を使って表現することができます。なかでも「肘を釘付けにする」「眉毛を焦がす」「バカ箱に張り付く」など物理的な表現は面白いですね〜。「肘を釘付けにする」、日本語だと「本の虫」あたりが妥当でしょうか。
¡Seguimos estudiando español hasta que nos quememos las cejas!