ロルカや27年世代の夕食メニュー
2019年02月13日
マドリード州は毎年、映画、演劇、音楽、歴史、闘牛など、州における芸術文化活動で優れた功績を残した人物に文化賞(Premio de Cultura) を授与しています。2018年度の受賞者はつい先日の2月12日に発表されました。受賞者の中には有名闘牛士エンリケ・ポンセや女優のイレーネ・エスコラルも含まれます。ところで、今回の文化賞に関連して、今週11日(月)には審査委員会の集まりがあったのですが、ここで芸術文化について語り合うにふさわしい興趣が添えられました。「Año Lorca(ロルカの年)」として、ガルシア・ロルカを始めとする27年世代の詩人たちがかつて口にした夕食が再現されました。
El menú de Lorca y los poetas del 27 se copia para los Premios de Cultura
El jurado recuerda la cena histórica del 36: el cóctel de Neruda y el bacalao bolchevique deMaría Teresa León
具体的に再現されたのは1936年4月29日の夕食。場所はマドリードの「Casa Rojo」。現在は「Los Galayos」と看板を変えてオープンしている老舗のレストランです。この時は27年世代の詩人たちのほか、著名な知識人や文化人が一同に会する歴史的な夕食となりました。出席者の中には27年世代のビセンテ・アレイクサンドレやペドロ・サリーナス、ラファエル・アルベルティ、ロルカはもちろんのこと、チリ出身で中南米最大の詩人とも謳われるパブロ・ネルーダや、ピカソやブニュエルとも親交を深め闘牛論など多数の著作を残している思想家ホセ・ベルガミンの姿もありました。27世代の1人、セビーリャ出身のルイス・セルヌーダの5作目の詩集『現実と願望』の出版を祝うために開かれた夕食会でした。
そもそも今回、このような夕食会の再現が成されたのは、「Los Galayos」の数年来の願いでもあったのです。レストランのオーナー、ミゲル・グランデ氏とシェフのアントニオ・イニエスタ氏が当時の人びとが好んでいた味付けで料理を再現。どんな食事が提供されたのかといいますと:
・ネルーダが発明したウェルカムドリンク「croqueteón」
(コアントロー、ブランデー、オレンジジュース、カヴァのカクテル)
・下町の味、マラビーリャスのクロケッタ
・コシード
・ボリシェヴィキ風バカラオ(詩人アルベルティと妻マリア・テレサ・レオンのレシピ)
・えんどう豆を添えた豚の脂身入り肉
・シナモンアイスを添えたアロス・コン・レッチェ
た、食べたーい! ネルーダの発明したカクテルやボリシェヴィキ風バカラオってどんな味なんでしょうね?