電子クンビアが流れる海に行きたい

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 クンビアとかフォルクローレとか、電子音響と中南米で確立した音楽スタイルとの親和性に驚く日々。暇な時間にいろいろと聴き漁っていますが、この間見つけた最高に楽しそうな曲はコロンビアのグループ Systema Solar の『Yo Voy Ganao』。

 

 
 
 やたらと元気に歌うサビでは「魚〜♪ 海老フライする〜♪ 米炊き鍋〜♪」とか言っててキャンプとか海遊びの時にぜひ流したい曲。ミュージックビデオに出てくるあからさまにCGな魚たちが可愛い。このグループに限らず、現在、電子クンビア熱は全世界で高まっているのでは、と思っています(だって聴いてて元気になれるから)。クンビアとは南米コロンビアを中心に発展したダンス音楽で、先住民たちの楽器音やアフリカ系リズムなど様々な要素が複合しています。メキシコでもよくクンビア系の曲が作られていますね。なぜか前奏や間奏で「クンビア〜!」「コロンビア〜ノ!」「メヒカ〜ノ〜!」と声高に宣言している曲がちらほらある。日本の演歌歌手が歌う前に「演歌〜!」とわざわざ宣言はしないのでちょっと面白い。
 
 それからコロンビアではないですがアルゼンチンのDJディエゴ・ペレスが近年プロデュースしたレーベル「Nación Ekeko」のサウンドがとても面白い。Ekekoとは南米ケチュア族(かつてのインカ帝国の民)の言葉で「福の神」を意味するそうで、タイトルのコンセプトにふさわしく先コロンブス期の精霊たちが生きるシャーマン的な世界観が爆発している。曲名に『Atahualpa』(インカ帝国の最後の皇帝の名)を持ってくるとか……。『Del mismo río』(同じ川から)という曲が特に好きですね〜。他にも魅力的な楽曲がいっぱい。
 
 
 
 
 スペイン語をやっているとラテン音楽を初めて聴いた時でも歌詞から放たれるイメージが勝手に頭に流れてきて、そこはこの言語を学習している者の醍醐味かなーと思います。あんまり歌詞がわかりすぎると逆に魅力が失われるようなものもありますが(サビでタルデー! タルデー! と叫んでいる歌は「遅いよ! 遅刻だよ!」と憤っているようにしか聞こえない)。
 
 acueductoの次号の記事でラテン音楽を取り上げる予定はないのですが、ちょっと編集の合間に閑話。う〜んメキシコ行きたいですなあ。
 

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